アイアンストライカーズ
社会保険労務士法人
濵本 絵美先生
就職が決まった、
ここからがスタートライン!
就活のゴールはどこだと思いますか? 就職先が決まること?
でもそれはゴールではなく、これから続いていく長い社会人人生のスタートなのです。
これから先、仕事でもプライベートでもさまざまなライフイベントが待っていることでしょう。
“仕事”と“私生活”をうまく両立させ、自分の人生を幸せなものにしていく——。
これが本当のゴールでは?
「でも本当に両立できるの?」「何十年も先のことなんて想像できない!」
そんな不安を解消するべく、人生の先輩で人事・労務のプロである、社労士さんにお話をお伺いしました。
アイアンストライカーズ
社会保険労務士法人
濵本 絵美先生
大学の農学部を卒業後、IT企業に就職。2年半ほど勤めた後に退職し、半年間の自分探しの旅へ。その後、元の企業に外注プログラマーとして戻る。プログラマー時代に、IT以外の強みを持とうと決心し、社労士の勉強を始める。2004年に社労士試験に合格。妊娠・出産・復職を経て、10年に社労士として開業。IT企業時代に培ったスキルを駆使して、中小企業を中心に企業の“労務”に関する様々な悩みを解決するプロフェッショナルとして活躍する。
今日は気軽に何でも相談してくださいね!
よろしくお願いします!
今日は社会人生活やプライベートの両立など、詳しくお伺いしたいと思います。
よろしくお願いします!
1番気になっていることが、「ちゃんと休める企業か」なんです。入社後、ちゃんと休みが取れるのか、有給休暇が消化できるのか、やっぱり気になってしまって……。
最近は、企業を選ぶ基準として、しっかり「休暇」が取れて、自分の時間を確保できるのかということを重要視する人が多いようですね。
近年「働き方改革」で有給休暇5日間※は必ず従業員に取らせることが企業の義務になりましたので、以前よりも有給休暇は取得しやすい環境にはなってきています。
また、福利厚生面での充実を図るため、リフレッシュ休暇、バースデー休暇、資格取得支援休暇などオリジナルの休暇制度を用意している企業もありますね。
そうなんですか?! 企業の休暇って有給休暇だけだと思っていました。バースデー休暇などがある企業は素敵ですね!
実際に休暇が取得できているかどうかは、なかなか聞きにくいことかもしれませんが、入社後のギャップを解消するためにも事前に思い切って聞いておくことも大事ですよ。
もし、入社してから「この企業、自分には合わないな」と思ったときはどうすれば良いでしょうか?
仕事内容や人間関係のミスマッチですね? まずは、一人で思い悩まずに同期や身近な先輩、上司に相談しましょう。メンター制度、ブラザーシスター制度などの制度がある企業は、この問題に対する意識が高い企業と言えるでしょう。心配であれば就職活動をするうえで選考基準に入れるとよいと思います。
ありがとうございます!参考にしてみます!
※5日間の取得については厚生労働省HP
(https://www.mhlw.go.jp/content/000463186.pdf)参照
現在は結婚しても働き続ける人は多いと思いますが、妊娠や育児の段階だとどうなんでしょうか? 出産後にやめる人も多そうですが……。
習い事など、子供一人にかけるお金が増えている事もあり、出産後も働き続ける女性、夫婦共働きが増えています。そのうえ、日本人の働き手(日本国内の働き手)が減っていることもありますので、企業側としても出産や育児が原因で貴重な戦力を失いたくないと考えています。
でも、いざ子どもを産んだら送り迎えなどがあり、フルタイムで働くのは難しいのではないかと不安です。
短時間勤務制度がありますので、安心してください! そのためにも自分が復職後にどんな働き方がしたいのかを事前に企業に伝え、話し合っておくことが大切です。あなたが休んでいる間、代わりに仕事をしてもらう人を雇ったりなど、企業側の都合もありますし、企業があなたにとって良いと思っている働き方であっても、あなたの希望と違う場合もあります。
それに、復職したとしても、子どもが熱を出したなど突然会社を休まなくちゃならないケースが多そうで、周りから迷惑がられるのではないかと心配で…。
それは心配ですよね。最近では、働き方改革の一環として在宅ワークができる企業も増えていますので、今よりも子育てと仕事の両立がしやすい世の中になると思います。
少し先の話かもしれませんが、親の介護をしなければいけなくなったときはどうすれば良いでしょうか? 両親が遠方に住んでいるのですが……。
介護休業という国の制度があります。一人の家族に対して93日取得できますが、その期間は自分で親の介護をするというよりは、介護施設を探したりなど介護体制を整えるための準備期間です。介護のため仕事を辞めるのではなく、制度を活用して介護と仕事の両立を目指しましょう。
仕事を辞めずに介護が出来ると生活の不安もありませんね。ホッとしました。
ただ、育児と違って介護は「いつまで」と先が見えません。ですので、介護中の働き方を企業側としっかり話し合っておくと更に不安も減るでしょう。
ものすごい先のことなので、定年になるまで働いている自分の姿も想像できませんし、定年後の生活も想像できません。漠然とした不安が……。
現在は「定年は60歳で、希望すれば65歳まで働ける」という企業が一般的です。実際に年金がもらえるのが65歳からですし、今の60歳代はお元気な人が多いので、65歳までは働いておこうと考える人が大半ですね。
そうなんですね。でも、フルタイムで働くのが体力的にきつい人もいるのでは?
60~65歳の間については、気力と体力に合わせて、働く時間や日数の調整をしてくれる企業が多いと思います。もちろん、給与はその分は下がりますので、家計とのバランスは考える必要があります。
そうなんですね。65歳以降は年金で生活することになるようですが、年金はもらえるのでしょうか。
「国の年金制度なんてアテにならない」とか「どうせ保険料を払っても損をするだけ…」と考える人もいるかもしれませんが、国がなくならない限り「年金がもらえない」という事態にはならないはずです。ですが、そもそも保険料を払っておかなければ年金はもらえません。それは当然のことですので、まずはしっかり働いて保険料を納め、将来に備えましょう。
今回は人生のさまざまな段階でのライフイベントや悩みを伺うことができ、とても勉強になりました。これから社会人になるために、これらの知識を活かしつつ、自分が幸せになれるような働き方を見つけていきたいです!
本日はありがとうございました!
「今の自分とは関係ない」なんて思わずに、自分のこととして制度を知っておくことは重要です。
病気・けが、失業、妊娠・出産、育児・介護、老後等、自分がピンチになったときにサポートしてくれる仕組みがありますので、それらをよく理解しておくと安心して働くことができますよ。
頑張ってくださいね! 今日はありがとうございました!
ズバリ、色々な業種の企業で働く人や経営者、個人事業主を含め色々な働き方をしている人と、数多く出会えることです。おかげで視野が広がり自分自身の人生も豊かになったように感じます。実は、子どもの頃は獣医さんになりたかったのですが、色々あって断念しました。でも、今では、自分がなりたかった仕事に就いている人をはじめ、興味のあった仕事に就いている人がいきいきと働ける職場づくりのサポートなどで、後方支援できるのも魅力の1つです。
事務所内外問わず、いつでもどこでも仕事ができる環境を整えていますが、自宅にはノートパソコンを持ち帰らない限りは仕事ができない環境にしています。
家で仕事をしはじめると無限に仕事をしてしまうので、敢えて仕事ができない環境にしています。
あとは、自然が好きなので、夏は登山、冬はスノーボードなど、この日に行く! と決めて、仕事を調整しつつ、モチベーションを高めています。楽しみがあると仕事にもハリがでますよ!
より広い視点でいろいろな企業を見てみてください。そして、就職した際も、ミスマッチに感じることはあると思いますが、その企業・職業に出会えたこと大切にして、まずは挑戦してみてください。
意外と自分に合っていたり、やりがいが見つかったりするかもしれません。私も学生時代はどんな職業についてどんな仕事をしたいのか見当もつかず就職活動していましたが、それはみな同じですよ。
「やりたいことが見つからない」なんて焦らずに、ぜひこれからの出会いを大切になさってください。
働きだしてから、さまざまなライフイベントが待ちうけています。
結婚・出産・育児、昇進や転勤、老後の生活の問題などこれから考えることは多くありますが、
どのような時でも必ずサポートしてくれる制度があることを知っておきましょう。
“いきいき”と働くためにも、自分だけではなく、周りの力を借りたり、制度を利用することで、
幸せな人生を送っていけるのではないでしょうか。
Supported by 全国社会保険労務士会連合会